「てん、」

「てん、」

このアルバムをヘッドフォンで聴くと、どうしようもなく切なくなってしまって困ってしまう。今日も、ひっそりとした電車の中で少しだけ涙がこぼれた。
心の片隅のまっすぐでひそやかな言葉が、郁子ちゃんの感情の襞のような声のふるえ、重なる音すべてに息づいているから。

頼りない この足取りで
確かな 何かを残してゆこう

そう あなたには伝えたいから
まだ 僕はまだ手を伸ばしてみる

ぬくもり 繋いで

ぬくもりは 胸の奥で生きてるから
終わらない 僕は歩いてるよ

刻む バイタルサイン