2008年の終わりから2009年のはじまりに、思いもがけず海ばかり見ていた。

瀬戸内海。自転車を漕ぎながら。

日本海。電車の窓から

太平洋。ゆっくり歩きながら。
行こうと思って、計画して行ったのは最初の瀬戸内海だけだった。
電車の四角い窓から、生まれて初めて目にした日本海の厳かさに圧倒された。
翌週、吸い込まれるように逗子に降り立った。
春には、この足で電車の窓から眺めただけのあの砂浜を踏もうと思う。
毎日は何にもなくただただ過ぎ去っていくだけだと、時どき心の底からうんざりしてたけど、気がつけばきちんと毎日目が覚めて、美味しくごはんを食べて、働いて、時には電車に乗って遠くに行ったりライヴに行ったり、新しい年を迎えたりしていて、やっと、そのあたりまえのすごいことを受け容れられる少しの余裕ができてきた。
もう遅い?けど、2009年が私を取り巻くすべての人、もの、風景に、小さな幸せが溢れますように。そう願わずにはいられない。